「天然の着火剤」直火調理の火起こしは松明で

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「タイマツ」とは昔の人の「火による照明」としての意味でありながら、焚き物として使う松材もまた「タイマツ」といいます。漢字で「松明」と書くように元々は松が含む豊潤な可燃質である「松脂(まつやに)」を利用して火を灯していた事にその語源を伺えますね。

昔は常識であったであろうアカリの元ですが、今の世の中、少なくとも売り物としては全く見かけません。
私の住むここ宮崎県だとお盆の時期に限って「たいまつ」と書かれた木の束が売っているのを見かけたりもしますが、普段の生活ではやはり無縁です。

 

 

そんな松明、いや、ようは松の木ですが、松の木(同種の木)は日本中どころか北半球のほとんどの地域で自生しているそうで、つまり世界中の人々が遥か昔から燃料として利用していたのです。当然その他の利用法も含めて。
敗戦直前の日本は松ヤニから飛行機の燃料を精製しようとしていたという話もあります。

非常に強い木でもあり、沿岸だろうと砂地だろうと高山だろうと岩場だろうと、どこにでも適応してその姿を見せます。その強さ故にか、他の国々でも神様の木として認められているようで、ここ日本においてもどこか神々しい印象を受けます。
門松や松竹梅、松茸や盆栽も。日本においても非常に根深い「松文化」を見る事が出来ますね。

 

 

今回は燃料としての「松明」

 

何となくは知っていたものの、イマドキは直接的な関わりもなく、使った事もなかった松脂、松明。

はじめて使ってみましたが、その着火性持続性に驚きました。

 

昨年、山仕事の現場で職場のおっちゃんが拾って私にくれた1本の松の枯れ木。
ずっと使わずに置いてあったんですが先日、嫁と七輪で晩ご飯をしようという日に天然の着火剤として初めて利用したんです。

 

ちょうど数日前に細かく割いておいた松の枯れ木。たいまつ 2

割いた時にまず驚いたのがその香りでした。
どうやら香料としても利用されている松の樹脂ですが非常に良い香りがするのです。

一言で言うならば甘い香りです。

コーラの匂いとでも言いましょうか、しかし飲料のコーラというよりはコーラ味のガムやキャンディーのような匂いです。

私はコーラ味好きではないですが、この松脂の香りはお気に入りです。実に芳香でついつい嗅ぎ続けてしまいます。
特に脂のノリがいい松の木は、割いた直後に強い香りを放ち、それはとにかく芳しいばかり。

そして松脂のノリがいい部位は半透明のような色になっていて、それはまるで「鮭とば」のような質感です。

これを山で探す時には「匂い」と「鮭とば」を頼りに見分ける事になりそうです。

 

 


今回「着火と調理」をするにあたって感じた「タイマツ」を使う1番のポイントは、単体で火が付くという事です。

チラシも新聞紙も石油もガスも要りません

マッチの火を直接木片の端にかざすだけで、松脂に火が付き燃え続けます

最初は黒煙が少し立ち上りますが、衰えない火に炭をくべていけばそのうち煙は消え、あっという間に炭を赤くする事が出来ます。

 

火を付け、その火を大きく育てる手段は色々とありますが、バーベキューや七輪などの調理に使う直火はガスや石油や化学成品をではなく、科学を感じさせない自然の火のほうが気持ちがいい気がします。

 

火の性質そのものに目を向ける。
それがまたいい時間になるかもしれませんよ

それではよい一日を

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